スマートビザ (Smart Visa Program )は、タイにおいて以下の特定の産業に従事する、高度技術専門家、投資家、起業家などを対象とした新しいビザです。
対象の特定産業は以下の通りです。
- 次世代自動車産業
- スマートエレクトロニクス産業
- 高所得者向け観光・メディカル＆ウェルネスツーリズム産業
- 農業・バイオテクノロジー産業
- 未来食品産業
- 自動化・ロボット産業
- 航空・物流業界
- バイオ燃料・バイオ科学産業
- デジタル産業
- 総合ハブ産業
- 裁判外紛争解決関連サービス産業
- 科学技術分野における人材開発産業
- 環境および代替エネルギーマネジメント産業
スマートビザの目的
国の競争力を高めるために、高度なスキルを持った労働者や外国人投資家を誘致し、対象業界で働いたり、投資したりすることによって、タイのターゲット産業を発展させていきます。
SMART Visaの種類は❔
SMART"T"(talent): ターゲット産業に従事する高度技能を有する専門家
開発者、各分野の技術者、研究者など、対象業界の企業に就職する理工系の方
資格と基準
- 最低月給 100,000 バーツ以上。
- タイ国内の企業または海外の企業と1年以上の雇用契約またはサービス契約を結んでいる。
- 対象業界の科学技術に関する認定された専門知識を持っている。
- 専門家を雇用する企業は、タイの対象業界に属するものとして関係省庁より認定される必要があります。
SMART"I"(Investor):ターゲット産業に該当する技術を使用する企業に投資する外国人投資家
タイの対象業種でテクノロジーを活用したビジネスへの投資を考えている外国人向け。
資格と基準
- 対象業界に 2,000 万バーツ以上投資すること。
- 複数の企業への投資が可能だが、スマートビザ有効期間中は当該投資を維持する必要がある。
- 設立または投資を受ける事業 生産またはサービスのプロセスおよび対象業界において、関係省庁よりテクノロジーベースのビジネスとして認定される必要があります。
SMART"E"(Executive):ターゲット産業に該当する技術を使用する企業に勤務する上級幹部
対象産業において、生産およびサービスプロセスで働くハイレベルのサービスプロバイダー向け。
資格と基準
- 最低月給200,000 バーツ以上。
- 学士号以上の学歴を所持し、関連分野で 10 年以上の実務経験があること。
- タイの企業と雇用契約を結んでいるか、タイ国内での勤務を定めた外国企業との雇用契約がある。(1年以上の残存期間が必要)
- 社長や常務取締役などの上級幹部として勤務。
SMART"S"(Startup):ターゲット産業に該当する技術を使用するスタートアップ企業の起業家
タイ国内で規則通りスタートアップ企業を設立した外国人は、2年間ビザの申請が可能。
資格と基準
- 600,000 バーツ以上または同等額の預金がタイまたは自国の銀行口座に三カ月以上ある。
- タイ滞在期間をカバーする健康保険証を有していること。
- 配偶者と法定の子がいる場合 1 人あたり 180,000 バーツ以上の追加預金が、少なくとも三ヵ月以上あること。
- インキュベーション事業、アクセラレータ事業、その他の同様のプログラムに参加した外国人、公的機関から共同出資を獲得した外国人、または関係機関から承認を得た外国人は、1年ビザの申請が可能。
SMART"O":スマートビザ所得者の法律上の配偶者および子女
SMART Visa O は、あらゆる種類の SMART Visa 所有者の配偶者および子女へ発行されます。
SMARTビザの特典
スマート Visa 保有者は次の特典を受けられます。
- 年に 1 回の更新は、ワンストップサービスセンターで対応。
- 最長で4年タイに居ることができるビザを取得できる。
- 関連機関の認定を受けた事業で働く場合、労働許可証を申請する必要はありません。
- Oビザを申請することで、家族をタイに滞在させることができます。
- 投資家や高度なスキルを持った方に限定した、タイ政府の税制上の優遇措置などが利用できる。
- タイ国際空港において、優先レーンの利用が可能。
- 回数制限なしで再入国可能。
SMART Visaの進捗状況
発効から2022年1月までに、米国、日本、ドイツ、オーストラリア、英国の外国人によって3,200件のスマートビザ申請が行われ、ほとんどは対象業界の専門家や上級幹部に向けて発行されている。
スマートビザは、優秀な技術者の人材確保、外国人投資家のタイへの投資拡大を目的として導入されました。諸条件や審査はありますが、当てはまる方には非常に魅力的なビザの一つになるでしょう。
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